初のスピードウェイ広島サーキットでの大会となる今回、遠征選手が多かったことにも注目したい。それが福岡、熊本の九州勢だ。このエキスパートクラスだけで8名が円とエリー。その半数が決勝トーナメントに進出するなど、その勢いを感じさせられた大会となった。では、そんな過激で高レベルでの戦いとなったエキスパートクラスをレポートしていこう。
■予選
フリー走行の後に行なわれる予選は、2本本番だ。アップダウンあり、バンクありの難コースをどう攻略するのかが勝敗のカギとなる。スタート地点から上っていき、坂の頂上にあるヘアピンから一気に下る。そしてバンク付のメインコーナーに挑んでいく。見るものにとってもかなり迫力のあるコースは、進入速度とアウトラインへのアプローチがポイントとなった。予選を通過したのは24名だ。
予選をトップで通過したのは、23久保田AE86。2本共に決め、2位に9点差を付ける287点を獲得。予選2位は32影山S14。アウトラインギリギリまで攻めてくるその走りは圧巻だ。
3位、4位、5位は九州勢が食い込む。3番手で通過したのは、43合原HCR32だ。勢いある走りで277点を獲得した。4番手通過は、33上野PS13。2本目に角度ある走りを決めてきた。5番手通過は55倉野尾S15。1本目はスピンするも2本目に思い切りの良い走りでこの順位を獲得した。
6位以下は、次の選手が通過した。まとめた走りの25近藤AE86、キレイな走りの51西濱S14、角度と迫力があった47安光S14、大きな角度の54新川S14、ライン良く攻めて来た53小林AE86、豪快な走りを見せた48上月PS13、勢いある走りの24西崎PS13、大きく振ってきた31岡S15、まずまずの走りをみせた36中尾S14、迫力ある45野々S15、キレイにまとめた26杉田C33、勢いある56山下RPS13、攻めている感のある38三貝RPS13、まとめ方が上手い46初田PS13、角度ある走りの21長崎S14、まずまずまとめた22市川S15、全体的に良い感じの35柴原S14、やや小さめも上手くまとめた27猪原S14。
■準決勝
準決勝も2本本番で行なわれた。予選を通過した24名が、半数の12名に絞られる。ここをトップで通過したのは、32影山S14。2位に5点差を付けた285点を獲得。2番手は、広島の角度番長54新川S14、3位には九州から遠征の45野々S15が大きく順位を上げる。
4番手以下は、21長崎S14、23久保田AE86、47安光S14、22市川S15,25近藤AE86、33上野PS13、55倉野尾S15、48上月PS13、27猪原S14の順で通過し、決勝トーナメントに挑む。
■決勝トーナメント・1回戦
決勝トーナメント枠は、抽選によって選出される。この抽選も順位に大きな意味を持ってくる。決勝戦も対戦方式だが、単走の2本勝負で行なった。
1回戦1組目は、54新川S14対22市川S14。1本目から攻めてくる54新川S14。2本目も角度あるドリフトを見せる。22市川S14は、1本目に角度を大きく付けるもミスし、2本目も角度を付けすぎたのかミスを出す。54新川S14が勝ち上がる。
2組目は47安光S14対32影山S14。47安光S14は1本目に角度を付けてまとめた走りを見せた。2本目は進入ミス。32影山S14は1本目からアウトライン一杯を攻めてくる。安定感のあるドリフトで、2本目も決めた。ここは32影山S14の迫力勝ちだ。
3組目は25近藤AE86対48上月PS13。25近藤AE86は1本目、2本目共にギリギリまで攻めてきた感。しかしラインがいまひとつ。48上月RPSは1本目ハーフスピンも2本目迫力ある走りを決めた。48上月PS13が勝ち上がった。
4組目は45野々S15対55倉野尾S15の九州同門対決だ。45野々S15は1本目に上手くまとめるも2本目はスピン。対する55倉野尾S15は1本目ハーフスピン、1本目にミスを出し、ここは45野々S15が勝ち上がりを決めた。
5組目は23久保田AE86対27猪原S14。23久保田AE86は1本目からスピードを乗せて攻めてきた。かなりカッコイイ走りだった。27猪原S14は1本目に角度を付けて持っていくも2本目はスピン。23久保田AE86の迫力勝ちとなった。
6組目は33上野PS13対21長崎S14。2台共に規定の2本本番で決めきれず再戦にもつれ込む。再戦で33上野PS13は角度を付けたドリフトを決めた。21長崎S14も再戦では決めてきたが、33上野PS13の走りがその上をいき、勝ち上がる。
■決勝トーナメント・ベスト6
ここまでくるとこのコースのバンクを利用してギャラリーに強烈にアピールする走りが連発する。
1組目は54新川S14対32影山S14。共に迫力ある走りを見せる。54新川S14は1本目2本目共に角度・ライン共にギリギリまで持っていった。32影山S14も負けていない。やや荒い面もあるが豪快な走りを見せる。2本目はこれ以上はないのではないか? と思うくらいアウトラインに飛ばして迫力で抜けていった。スピード感もありナイスな走りだ。54新川S14も凄かったが、それの上をいった32影山S14がこの対決を制した。
2組目は48上月PS13対45野々S15。48上月PS13は1本目に角度タップリのドリフトでキレイに持っていく。45野々S15も大きく攻めてきた。この戦い、同点となり再戦に突入。まずは48上月PS13。この再戦ではさらに迫力を出して進入。タイヤバリアにヒットするも乱れることなくコーナーをクリアしていく。まさにド迫力の走りだった。45野々S15も角度を付けてキレイにもっていくも、48上月PS13が迫力勝ちとなった。
3組目は23久保田AE86対21長崎S14。23久保田AE86はスピードを乗せて攻めてくる。2本目もギリギリまで持っていく迫力ある走りで圧倒する。21長崎S14は1本目スピン、2本目進入ミスでドリフトにならなかった。23久保田AE86の勝ち。
■決勝トーナメント・決勝戦
トーナメント決勝戦は、3台での戦いとなる。ここも2本本番だ。1番手でスタートしたのは、32影山S14だ。1本目ギリギリまで攻めてくるカッコイイ走りを魅せると、2本目もタイヤバリアに僅かにチップするほど攻めてくる。全く乱れず迫力で持っていった。凄い!
2番手スタートは、48上月PS13。こちらも1本目からギリギリまで持ってきた。スピードはやや遅いもかなり高レベルなドリフトを魅せた。2本目もギリギリまで攻めてくる。
3番手は23久保田AE86だ。1本目はアウトに行き過ぎたか、やや乱れた感じもそれでも最後までドリフトで持っていった。2本目は攻めて来た。スピードを乗せた進入から速くて迫力あるドリフトを魅せた。
この走行で勝敗が決した。優勝は最後までド迫力の走りをした32影山S14、準優勝はほぼパーフェクトと思える走りの23久保田AE86、そして3位には迫力で魅せてくれた48上月PS13となった。ギャラリーからも常に拍手と歓声が上がる、かなりレベルの高い戦いだった。