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>偶然のタイミングにしても日本人初のラップリーダーなんて立派な記録ですよ。
日本人初でもあるし、デイル・コイン・レーシングでもチーム始まって以来の快挙だったらしいよ。サインボードを出すオジサンなんて、嬉しさのあまりピョンピョン飛び跳ねちゃってね。オレがトップを走っていた間は、サインボードに何て書いてあるのかまるで見えないの(笑)。気持ちはわかるけど、仕事はキチンとやれって感じだよな(笑)。
>そりゃあ喜びますよ。ミナルディがフェラーリを押さえるのと同じくらい難しいことなんですから。
トップチームと弱小チームじゃ勝負にならないことくらい、スタッフもお客さんもわかっていることだもんな。それなのに日本から来たばっかりで知名度の低いオレがいきなりトップを走ってるもんだから、パドックもスタンドも「あいつは誰だ!?」ってそう然となったらしいよ。
>アメリカのレース界に「黒澤琢弥ここにあり!」と声高にアピールした瞬間でしたね。
最高に気持ちよかったよねぇ。これで死んでも本望って感じだったよ。雑誌の写真でしか見たことがなかったスタードライバー達が、バックミラーの中にぜーんぶ納まっているんだもんな。「ついにやったぜ、ざまあみろ!」だよ。あのときの気持ちを例えていうなら、絶世の美人女優を抱きかかえている自分の姿を、鏡越しに見ているような感じかな(笑)。
>ワオ〜! キメてくれますねぇ。
でもすぐに現実に引き戻されたけどね。そもそも勝負できるようなクルマじゃないし(笑)。しかもオレは前のピットインでタイヤを換えていなかったんだよ。他の連中はイエローコーションのときにタイヤ交換済み。リスタートしたら抜かれるっていうのは目に見えていたんだ。でも、せっかくだから1周でも多く1位を走ってやろうってね。
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