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エキスパートストーリー
ENTER OF ?NO ONE BETTER? (4/4)
レーサー / 谷口 信輝
10月2日、SUGOにて開催されたスーパー耐久シリーズ第7戦で見事に優勝! 念願のシリーズチャンピオンに輝いた谷口選手。ドリフトとサーキット、ふたつの世界を制した今、彼が次に見据えているものは果たして何か? ますますNOBから目が離せないのだ!
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エキスパートプロフィール
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<strong>谷口</strong> 信輝 写真

谷口信輝インタビュー最終回
サーキットのNOB

> MSC(以下省略):ドリフトのみならず、敢えてレースの世界に足を踏み入れようと思ったのはなぜですか?

谷口(以下省略):雑誌の仕事で多くのレーサーの方々にお会いして話を伺っているうちに、「あ、レースって面白そうだなー」って興味が出できたんです。 29歳のとき、シートメーカーのBRIDEさんから「鈴鹿のクラブマンレースに出てみない?」とお話をいただいて、BRIDEさんのシビックで出場してみたら、なんと勝てちゃったんですよ! その瞬間、バイクレースをやっていたときの熱いハートが蘇ってきたんです。

> デビューしていきなり勝利ですか!

その半年後にまたBRIDEさんからのお誘いで鈴鹿のフルコース300km耐久に出てみたら、またまた勝てた! それからは、もうヤミツキですね。

> 初めて出た公認レースは?

ヴィッツレースです。2000年にヴィッツシリーズとアルテッツァシリーズが始まって、ボクはアルテッツァの方で初年度チャンピオンを獲りたいなーと思ってスポンサー活動をしていたんです。結局スポンサードしてくれる企業が見つからずにシーズンを迎えてしまったんですけど、オイルメーカーのレッドラインさんが「ヴィッツレースやってみない?」って誘ってくれたんです。タレントのヒロミさんがレースをするために作ったクルマに、ヒロミさんが忙しくて参戦できないときだけスポットで乗らせてもらいました。

> 谷口さんほどのドライバーでも代役からのスタートだったんですね。

代役で実績を残したので、翌2001年はレッドラインさんをはじめ、幾つものスポンサーさんに協力していただいて、アルテッツァとスーパー耐久のふたつのカテゴリーにシリーズ参戦できました。

鈴鹿:鈴鹿サーキット。三重県鈴鹿市にある日本を代表するコース。F1をはじめ数々のビッグレースが開催されている。

クラブマンレース:鈴鹿のみで開催されているアマチュア向け、もしくはステップアップカテゴリーのレースシリーズ。

ヴィッツレース:ネッツカップ・ヴィッツシリーズ。ナンバー付きの街乗り車両で気軽に参戦できる人気のワンメイクレース。

アルテッツァシリーズ:ネッツカップ・アルテッツァシリーズ。実力あるドライバーが多数参加するトヨタアルテッツァによって争われるワンメイクレース。

スーパー耐久:スーパー耐久シリーズの通称。市販車のオリジナリティを重視したファインチューニングマシーンによる本格的耐久レース。
<strong>谷口</strong> 信輝 写真
> 初のシリーズ参戦で、成績はいかがでしたか?

アルテッツァでワンメイクとスーパー耐久のNクラスに参戦したんですが、ワンメイクではシリーズ4位、スーパー耐久ではシリーズ2位になりました。
また、この年はアドバン・アルテッツァでマカオグランプリにも参戦して4位になりました。

>世界の舞台で入賞を果すとはさすがですね!

マカオでいいパフォーマンスを発揮できたから、翌年のスーパー耐久ではアドバン・アルテッツァに乗れることになったんです。また2002年はスーパーGT選手権にも参戦し始めた年ですね。

> スーパー耐久では現在(8月22日現在)、ポイントランキングでトップ。織戸 学選手と組んで大活躍されていますが、ドリフト特有のテクニックはサーキットでも役に立っていますか?

わざと滑らせることはしないですけど、滑っても怖くはないので、グリップの限界ギリギリまで攻められますよね。カウンターやオーバーステアが苦手な人が、ビクビクしながらコーナーを曲がるのと、勢いよくバーッと突っ込んで、「あっ、滑っちゃった」っていうのではタイムが全然違ってくると思います。

> コーナーでスピードをキープしながら突っ込めるのって、圧倒的に有利ですよね。

あと、急に路面状況が変わったときにも強いかもしれません。去年、SUGOのレースに出たとき、途中から雨が降ってきたんです。残り周回がわずかだったので、タイヤをウエットに換えずにスリックのままで走り切らなきゃいけなったんです。スリックで濡れた路面を走るのってすごく難しいんですけど、ボクのタイムは他のクルマよりも良かったみたいで、結果的に優勝できました。ドリフトのテクニックを知っていると、イレギュラーな事態が起こったときは強いかもしれないですね。

マカオグランプリ:毎年11月、マカオで一般公道をクローズして開催されるグランプリ。F3やツーリングカー、2輪など様々なレースが行われる。

スーパーGT選手権:SUPER GT選手権。市販車ベースのレースでは世界最速! フォーミュラカー並みのコーナリングスピードと、大接戦のレース展開は必見!!

織戸 学選手:通称?MAX織戸?。詳しくはMSCサポートドライバーズを見てね!

カウンター:クルマのリアが滑り出してしまった場合に、反対方向へハンドルを切って滑りを止めるテクニック。

オーバーステア:予想以上にクルマが曲がる現象。スピンなど、コントロールを失う可能性が高い。

SUGO:宮城県にある国際公認サーキット、スポーツランドSUGO。

ウエット:ウエットタイヤ。パターンが入った濡れた路面用のタイヤ。レインタイヤ及びインターミディエイトタイヤを指す。

スリック:スリックタイヤ。サーキットレースにおいて乾燥路面での走行に使用される排水用の溝がないタイヤ。
<strong>谷口</strong> 信輝 写真
> 今年のレースも残り僅かとなりましたが、シーズン後半戦に向けての抱負を聞かせて下さい。

スーパー耐久は今のところランキングトップなので、このままシリーズチャンピオンを獲りたいなーと思っています。今年はスーパー耐久とD1の日程がバッティングすることが多くて、D1では苦戦を強いられていますけど、その分スーパー耐久では何としてもいい結果を出したいですね。もちろんスーパーGT選手権もがんばりますよ!

> レーサーとして、D1ドライバーとして、今後はどんなビジョンをお持ちですか?

レースをやっている人達からドリフトはずっと格下に見られてきたので、ドリフト出身のドライバーはレースでも通用するという図式を作りたいですね。土屋圭市さん、織戸 学さん、そしてボクとドリフトの世代が続いていますが、現在はもっと若い世代からもレースに参戦するドライバーが出てきています。ドリフトをやっている若い人達がレースに行けるラインを作っていきたいですね。そのためにもまずはボクが成功しなくちゃいけないと思っています。

>後進のサポートを含めて?

その意識は持っています。努力しても実を結ぶかどうかわからない世界なんで、押し付けはしたくはありませんけど、もしこの道でやっていきたいという人がいれば応援をしていきたいですね。

> 谷口さん自身の将来の夢は?

レース界に足を突っ込んだ以上はトップカテゴリーのGT500に乗りたいです。それと新しいことにも積極的に挑戦していきたいですね。海外でのドリフトはもちろん、海外で開催されている様々なレースにも興味があります。あと、これはボクの小さな野望なんですけど、ニュルブルクリンクに挑戦してみたいんですよ。

> 有名な24時間レースですか?

それには出たことがあるんですけど、あの世界的に有名なコースでドリフトがしてみたいんです。あと、マカオGPでもドリフトをしてみたいですね。ほんの10分、1周だけでもパフォーマンスタイムをもらって、ドリフトしてみたい! このふたつはどうしても実現したいです。それが毎年恒例のパフォーマンスになったら最高ですね。

> 最後になりましたが、ファンにメッセージをお願いします。

これからもいろんな場面でがんばりますので、応援よろしくお願いします!  それと皆さん、ぜひカーライフをエンジョイして下さい。ボクも大いにエンジョイします!

ニュルブルクリンク:ドイツの東、フランスやベルギーの国境近くに広がる名門サーキット。ハイスピード、かつアップダウンの多いコースレイアウトは世界一過酷なサーキットとの呼び声が高い。
エキスパートプロフィール
取材日:2005年8月22日
連載期間:2005年9月13日〜10月5日(全4回)




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