スポーツカーのトータルチューニングを行っている「マジック」が昨年に引き続き行っているのが、スーパー耐久の岡山ラウンドのスポット参戦。今回もこの岡山ラウンドに参戦したのだが、今年はクルマをRX-7(FD3S)に変更し、しかも全てマジックでイチからひとつひとつ仕上げたというのだ。
しかしマジックのみで作っていたため、時間がまったく足りず、レースウィークの月曜日にマシンが完成したという状態となった。ということで、今回のレースがシェイクダウン(初走行)となったのだ。
水曜日に岡山入り。1日テストの予定だったが、エンジンに火が付いたのは夕方になってしまった。そのため水曜日は30分1本しかテスト走行が出来ず、しかもマシンにもトラブルが残ったままで終了となった。
木曜日は、なんとか朝から走行出来たものの、ここでも経験不足からトラブルが続出し、この日も対策に追われ、作業も夜を徹して行われた。
レース前日となる金曜日は、前日の作業の甲斐あって、フリー走行セッション1でクラストップタイムを出すことが出来た。マジック代表の川戸氏は「自分でも少し出来すぎの話で、少し疑った……」と、その日の感想を述べる。金曜日は、最終クラス3位のタイムで終了した。
予選日である土曜日。ここでNEWタイヤに履き替えタイムアタックを開始。しかし、1周もすることなくエンジンブローとなってしまった。それでもとにかくタイムを出すためにアタックしたが、結果クラス12位という成績だった。土曜日も夜を徹して作業を続ける。そしてなんとか日曜日の朝には作業を終了させた。
レース本番の日曜日。初の純マジックのレースカーデビューとなった。
「初参戦のせいか、金曜日のフリー走行が良かったせいか分かりませんが、取材も少し多いような気がしました」と川戸氏。
スタート前に、ドライバーの大野選手と中川選手と川戸氏の3名で、堅い握手を交わし、レースがスタートした。今回の作戦は、予選での出遅れをスタート直後に挽回すること!
10LAPまではその作戦が的中し、毎周ごとに1台、また1台と大野選手がステアリングを握る「マジック・kg/mm」RX-7がライバル車を抜き去り、一時はクラス7位までジャンプアップした。
しかし、またもやトラブルが発生する。なんと左前の足に異常が生じたのだ。ステアリングを切ってもクルマが曲がらない……という状態。今回の目標はとにかく完走! だった。
「ここでドライバーさんに危ないことを覚悟でお願いし、再スタートを切ってもらいました。その後も色々とトラブルを抱えながらもなんとか完走することが出来ました」と川戸氏は言う。
結果は、総合32位、クラス13位で、最終の94LAP、3時間6分10.490秒でのゴールとなった。
「耐久レースは、完走することに意義があると僕は思っています。だから順位はともあれ嬉しい限りです。この完走は、スタッフ並びにドライバーと、みんなで勝ち取った完走だと思います。次は最終戦のツインリンクもてぎを狙っています。次の目標は、もちろん上位入賞です。本当にこのレースに関わって下さったすべてのスタッフ、ドライバーに心から感謝いたします」と、川戸氏は熱く語ってくれた。
大きな夢をひとつのチューニングマシンに乗せて、兵庫県のショップ・マジックの戦いは続く。